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日本でヨーロッパプロの走りを見れる秋のビッグレース「ジャパンカップサイクルロードレース」が宇都宮で開催された。ご存知の通り、このコースは、1990年日本で世界選手権が行われたコースが一部使用されており、その目玉はなんといっても約1.5kmの急勾配を含む古賀志林道である。毎年、ここには多くの観客が詰めかけ、観客動員数は5万人を超え、日本では考えられないほどの自転車ファンが集まる大会である。
1997年の阿部良之選手(現在スキル・シマノ所属)の優勝以来、日本人選手の優勝は遠ざかっている。毎年、日本人選手がヨーロッパのトッププロ相手に、どこまで戦えるかが注目されており、少しずつだがその力の差を縮めているのは確かである。
毎年、序盤から日本人選手がトップグループを形成し、それをヨーロッパの選手が追走、終盤の勝負所ではきっちり吸収、そして、そこから本命のエースが動き、優勝をさらっていく、というのがパターン。だがここ数年、序盤の日本人選手のエスケープが強力で、ヨーロッパ選手は少々苦戦してきているという状況。昨年も序盤から逃げた我がチームの廣瀬が捕まったのは、ラスト1周の10kmを切ってから。さらに今年は、欧州からのプロツアーチームの招待が3チームと例年より少ない。そういう要素も加わって、「今年こそは逃げ切るのでは」と周囲の期待も高まっていた。
さてレースのほうだが、本年もスタートと同時に日本人選手が中心となったエスケープグループが形成された。ここには、スキル・シマノからエスケープの常連・地元宇都宮出身の廣瀬。そしてこれもまた逃げの常連である福島康司(Nippo)、同チームから清水都貴、日本ナショナルチーム畑中、そしてドラパック・スチュアートの5名であった。彼らは順調に、メイン集団との差を広げ、すぐに2分差となる。
メイン集団では、3つのプロツアーチームから2名ずつ出し、計算されたように先頭交代を繰り返し、集団をコントロールしている。2分半までは許容範囲としているようで、それ以上広くと、スピードを上げ確実にコントロールの範疇としているようだ。それ以外の場面では、比較的ゆっくりとしたペースでレースは進んでいる、といったようだった。
そしてラスト3周を切った辺りから、後方集団はペースアップを開始。一気に先頭との差を縮めに掛かる。セオリーで行くと、このペースアップに合わせて逃げている先頭集団も、本気で踏み始めなければならない。「なぜか先頭交代を拒否する選手が出てきて、ペースが上がらなかった」とレース後、廣瀬が語っていたように、すんなり差が1分を切り、いつもの展開となってしまった。ここからスキル・シマノは集団に残る4人が勝負所のペースアップに備えて、集団の前方に上がり来るべき時を待った。
そして、その差が30秒となったラスト3周の「鶴」の激坂区間で、大本命の昨年の覇者リッコ(サニュエルデュバル)がアタック。それにより集団は伸びたまま、直後の古賀志林道に突入。集団は、前に逃げていた5名の選手を一気に捕らえ、さらに加速し頂上を通過する。
上りを終えると先頭集団は14名に絞られていた。ここにはスキル・シマノからは土井が残り、県道に出たところで、さらにアタックを試みるもすぐに吸収される。その後方の約15名の第2集団には、残るメンバー阿部、野寺、狩野が入っている。 まもなくこの2つの集団は合流し、約30名の先頭集団が出来上がった。ゴールまでは15kmという距離。集団先頭では、プロツアーチームのアシストが懸命に牽引し、ペースを落さないようにする。
そしてまたもや「鶴」でリッコの強烈なアタック。この動きによってラスト1周の鐘がなるスタート/フィニッシュラインでは、先頭集団が約10名に絞られた。 上り口手前で、今度はデルネロ(サニュエルデュバル)がアタック。これに土井が反応するもカウンターで、さらにリッコに行かれてしまう。その為、土井は出遅れてしまい、約10秒差で、4名の第2グループで頂上を通過(この下りで単独で先頭を行っていたリッコが落車し、脱落してしまう)。
下りを終え、土井は懸命に先頭の5名を追走し、田野町交差点前で合流するも、その時すでにモーリー(サニュエルデュバル)が単独で飛び出し、先頭を走っていた。 先頭のモーリーは逃げ切りに成功し、優勝。期待が掛かった土井であったが、追走に力を使い果たしてしまっていたようで、最後は少し遅れ9位という不本意な結果となった。 (結果) 1 Manuele Mori (Ita) Saunier Duval 4.09.58 (36.3km/h) 2 FabianWegmann(Ger)Gerolsteiner 0.06 3 Francesco Gavazzi (Ita) Lampre - Fondital 4 Jesus Del Nero Montes (Spa) Saunier Duval - Prodir 5 Yukiya Arashiro (Jpn) Nippo 0.07 6 Rubens Bertogliati (Swi) Saunier Duval - Prodir 9 土井雪広 (Jpn) Skil - Shimano 0.25 11 野寺秀徳 (Jpn) Skil - Shimano 1.00 18 狩野智也 (Jpn) Skil - Shimano 1.02 22 阿部良之 (Jpn) Skil – Shimano 1.06 51 廣瀬佳正 (Jpn) Skil – Shimano 6.17
山岳賞:廣瀬佳正(Skil – Shimano)
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| 皆が本気の勝負が掛かったラスト周回.土井がきっちり集団につける |
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