|
 |
| 本年も日本最大のステージレース「ツール・ド・北海道」がやってきた。今年は、過去17回の歴史の中でなし得なかった札幌の中心部、大通り公園が第1ステージとなり、最終ステージが函館ゴールという道南を中心としたコースであった。コースは、途中厳しい山岳ステージもあるが、ゴールまで平坦区間が長すぎることもあり、差がつきにくいという印象を持った。 |
|
|
| プロローグ |
 |
9月15日 札幌市 モエレ沼公園 2.6km |
|
|
|
 |
このコースは、昨年の最終ステージのクリテリウムで使用されたコース。距離は1周2.6kmで、プロローグは、その1周のタイムトライアルで争われた。タイムトライアルとは、1人ずつスタートし、その決められた距離をいかに速く走るかを争う競技。F1でいうところのタイムアタックである。 シマノは、土井、山本、野寺、狩野、鈴木の順でそれぞれスタート。シマノ2番目出走の山本がそれまでのベストタイムを約5秒更新し、3分8秒台の記録を叩き出した。この記録は当分破られる事無く進んだが、後半に入り、マッキャン(アイルランド)、タフト(カナダ)に破られてしまう。さらに、大本命である昨年のこのプロローグの覇者、西谷(愛三工業)が2秒更新し、優勝を飾った。 山本は、4位と健闘した。 |
|
|
| 第1ステージ 野寺が惜しくもステージ2位 |
 |
9月16日 札幌市~伊達市 185km |
|
|
|
 |
札幌大通り公園をスタート。朝9時のスタートのため出勤時間と重なり、人通りが多いなかのスタートであった。スタートしてからしばらく集団は安定して進む。 最初の小高い登りで、橋川(キナン)、清水(BS)、別府(愛三工業)がアタック。それを追う形で野寺、土井(シマノ)等が飛び出すが集団は頂上付近で一つになる。下りを終える所で集団から長沼(明治大学)が単独アタック。この動きにより集団はペースダウン。約50km地点から始まる朝里峠に向け各チーム動きを見せずレースリーダー西谷を抱える(愛三)が集団を一定ペースで引き始める。 小樽から始まる朝里峠までの上りで、ペースは上がり始める。田中(愛三)が相変わらずペースを作るがかなり速いペース。頂上付近、先頭で動きがあり1つ目の山岳ポイント付近でアタックが開始された。 前日のミーティングでエースに抜擢された狩野、野寺が反応する。山岳ポイント通過後の動きは警戒が必要だ。イラン、マルコポーロ、カナダの選手等を含む数名の逃げも出来かけたが、結局決まらず。 この下りで、一時3分近くまで集団を離した長沼(明治大学)が集団に吸収された。勝負に加わるのが難しい学生チームであるが、彼の勇気あるアタックは特筆するものがあった。 2つ目の峠、中山峠に向け集団は活性化。この中から頂上手前4km程で狩野(シマノ)を含む4人の逃げが決まり、狩野がペースを上げるが、2個目の山岳を前に吸収されてしまう。 ここまで幾つもあったアタックもすべて不発に終わり集団は小康状態に、平地区間に入り愛三工業が集団をスローペースで引っ張るが、誰もアタックを試みるものは居ない。ゴール手前40kmから始まるアップダウンの区間で勝負は開始されるであろう。 140km地点からの上りで、野寺のアタックを皮切りに小康状態に終止符を打つ。この動きにより集団を活性化に誘いチャンスを伺う。狙い通り激しいアタック合戦となるが、どの逃げも決定的な物にはならない。 ゴールまで残り20km。狩野を含む9人ほどの先行集団ができた。後続集団のペースが一瞬緩んだところで野寺が単独飛び出し前に合流。その後も数名の選手が追いつき17人程の集団ができた。チームのオーダーで先行を拒む選手もいるが、後続との差を最大40秒ほどまで広げた。ゴール勝負を想定して、野寺を温存しようとしたが、そのままでは後続に捕まりかねない微妙な秒差のため、野寺も先頭交代に加わる。アタックもあるが結局集団はゴール前までに1つになる。ラスト2km、直ぐ後に迫る後続の大集団から逃げ切るため、狩野が強烈に集団を先行する。 ラスト800mのコーナーを抜けスプリントに向け緊張感が走る。メンバーを観察するが普段戦わない外国選手の力は計り知れない。 ラスト700mカンポ・ワン(ラバネロ)がロングスパート、後の選手は誰も反応しない。後方は誰が先に出るか皆様子を伺う。野寺が最初に飛び出し、ワンを追うが彼のスパートは力強くゴールまで衰える事は無かった。野寺はそのまま2位でゴール。
|
|
|
| 第2ステージ |
 |
9月17日 虻田町~長万部町 174km |
|
|
|
 |
スタート直後にマクマスター(カナダ)がアタック、この動きに石田(ミヤタ)が反応。後方グループでも動きは活発になる。2人は30秒程先行するがしばらくして集団に飲み込まれた。 その後コースの起伏は安定したが、アタックは次々に開始され、気の抜けない状態がしばらく続く。 50km地点で、ついに12人の先行集団が形成される。先行グループには殆どの有力チームが選手を送り込み、メイン集団は一気にペースダウン。逃げ集団はあっという間にメイン集団の視界から姿を消した。先行メンバーは強力な選手ばかりであるが、昨日の各チームの走りから察すると、決定的な各チームのエースは後続集団に残ったように見える。 しかも今日のステージは、今大会最難関と見られる3つの峠が控えている。当然そこで決定的な動きがあるはずである。シマノからは土井・山本を先行集団に送り込み様子をみる事に。 先行集団とメイン集団との差は70km付近からの、山岳ポイントへの登り開始時には4分近くまで広がっていた。先行集団では、初日にリーダージャージを着ていた西谷が逃げているという情報が入る。後続集団は上りに入り徐々にペースを上げていく。積極的に集団を牽引しているのはエース福島のために走るBSアンカーの選手。そこに今回世界戦を控え、アシストとして走るシマノの鈴木が加わりハイペースを保って登り始めた。頂上まで3km程の傾斜がきつくなる地点、相変わらずBSの選手が先行。そのペースに今日リーダージャージを着ているジュゼッペ(Nippo)が遅れ始めた。 集団は徐々に縮小し、力のある者が残る。たたみかけるように、鈴木が先頭に立ち強烈にペースアップ。そこから各チームのエース選手がアタックを試みる。この動きにより第1山岳ポイントで前の集団を追走する集団はかなり減り10人ほどに。その後の下りで後方から数名追いつき、前の集団を追う。 2つ目の上りに入り先行集団を捕らえ、西谷を追う集団は30人ほどとなる。その2つ目の頂上で福島(アンカー)がアタックするも、直後に落車し、集団に戻ってきた。
|
|
|
|
 |
3つ目の峠の上り区間は3km弱と短いが、傾斜があり攻撃に出るには格好の場所。野寺が先頭に出てペースを上げ、そこから狩野がアタックする。カンポ・ワン(ラバネロ)・ぺラス(カナダ)等の上りに強く山岳賞を狙う選手が反応し、集団はバラケ始めた。頂上で先行していた西谷(愛三)を捕らえ下りに入るが、どの選手も積極的に先行しようとしない。野寺、土井でペースアップを図ろうとするが、同調する選手は居ない。山を下りきった所で集団は完全にペースを落としてしまう。 平地区間に入り、ヒルガー(マルコポーロ)が隙を突いて単独アタック、しばらくしてタフト(カナダ)も集団を飛び出していく。勢いが無くなった集団はそのままのろのろと進み、結局山で遅れた選手も合流してレースは振り出しに。 その後、ゴール前までに、前に逃げていた選手に数名が追いついていく形で、狩野を含む逃げの集団ができたが、野寺を残すためシマノも後続でペースを上げる。結果、ゴールは大集団でのゴールスプリントに。 ゴール前、山本、鈴木が野寺を連れて前線へ。ラスト500m鈴木が一気に加速し先頭に。200mで野寺が良い形でスプリントを開始するが、直ぐ後にはスプリントに強い西谷(愛三)が付いていた。そのまま3人の選手に交わされ野寺は4位に、ボーナスタイムを獲る事ができる3位にも一歩及ばず。リーダーはこのステージ3位に入ったカンポ・ワンの手に。
|
|
|
| 第3ステージ:野寺秀徳が、個人総合3位に浮上! |
 |
9月18日 八雲町~上磯町 187km |
|
|
| 第3ステージ:収穫期の北海道を集団が走る |
 |
|
|
|
 |
スタートから各チーム活発に動く、シマノもレースに動きを作るべく、積極的に動いたがどれも決まらず。最初の峠、登りに強い狩野とミズバニ(ジャイアント)が動くがレースリーダのカンポ・ワン(ラバネロ)のチェックが厳しく抜け出す事が出来ない。 連日の秒差のレースに警戒し、野寺もボーナスタイムを稼ぐため、ホットスポットの争いに参加する事に。1度目のホットスポット、5番手前後に位置した野寺はセンターよりに走り、ライン上ではトップ通過した三船の右に位置してしまい、危険回避のためセンターラインをオーバーしてしまった。2位通過をしたが、降格扱いに。今回の大会では左斜線の走行しか認められていない為、ペナルティーが厳密に取られてしまう。 その後もアタックが繰り返され、土井、山本・鈴木が積極的に動き野寺、狩野が逃げに乗ろうとするがどれも決まらず。70km付近のアップダウン区間、狩野、鈴木を含む10名程の逃げが出来る。鈴木が積極的に引っ張るが、この逃げもしばらくして集団につかまってしまった。 そこから集団は海沿いの平坦区間へ。集団は一時小康状態。リーダーのワンを抱えるラバネロがミドルスピードで先行し、他選手のアタックを封じ込める。 120km付近2度目のホットスポット、野寺は山本の助けを受け位置をキープするが、センターラインオーバーを警戒する集団は異常に密集している。何とか先頭に出たが集団の混乱で一瞬ブレーキをかけてしまう、その時右から2名の選手が一気に前に、一瞬遅れ追い込むが届かず3位通過。しかし、右から抜かしていった2人の選手はセンターラインをオーバーしていたため降格に。野寺が1位通過で3秒のタイムを得ることに。
|
|
|